本 9 Oct 2022 The Elephant’s Journey by José Saramago 読了。いやはやなかなか長くかかりました。ポルトガル国王からオーストリア大公へ結婚のお祝いとして贈られた(実は厄介払いされた)象がただただリスボンからウィーンへ向かうお話。地の文と会話文の区別がされておらず、人名や地名も大文字で書かれていない独特な文体。関係代名詞や分詞構文などで長々と続き一文一文のカ… Read More
本 1 Jul 2021 Klara and the Sun by Kazuo Ishiguro イシグロ氏がWaterstonesのインタビュー動画で「最初は絵本の構想だったのだけど、娘(作家で書店勤務)に見せたら『子供のトラウマになる』と云われて小説になった」と云っていて、然もありなんという感想。 ディストピアSFなのであろうけど、どこか寓話的、童話的なのは恐らく世界をゼロから経験し学んで… Read More
本 8 Dec 2020 Christmas Days by Jeanette Winterson 英国で暮らし始めて早いもので二十余年となるが、住んでいる内にこの国(そして恐らく他のキリスト教圏の国々)におけるクリスマスという祝祭は、私(キリスト教徒ではない日本人)にとってのクリスマスとは持つ意味の重さがまったく異なるということを学んだ。 どういうことかを簡単に説明しようとする時、私はいつもこ… Read More
耳読書 3 Dec 2020 Nicholas Nickleby 耳読書終了36時間20分!なかなか長かったけど全然飽きずに最後までわくわくして聞けました。ただやはり長期連載物らしく本筋には関係ない寄り道や「ここはページ埋め?」という他愛のない会話や描写が時々あります(笑)。クラムルズ一座やリリヴィック氏の話なんかまるっと寄り道では……いや楽しかったけど。とにかく… Read More
本 16 Nov 2020 須賀敦子『ユルスナールの靴』 作家ユルスナールの生立ち、米国への意図せぬ移住、作家の精神的成熟が構想作品の実現に見合うまでの長い道のり、登場人物の歴史的・宗教的背景……。そこにノマドとして欧州の宗教観、精神世界を理解しようと長年もがいた著者自身の若き日の実体験、あるいは年齢を重ねて訪った旅先でほどけるように開けた景色が金糸のよう… Read More
映画 16 Sep 2020 お嬢さん (2016) まだ手仕事してるのでNetflixで何か観よっとスクロールしてたら、これは!数年前に話題になって観たかった『お嬢さん』ではないですか! (英題は'The Handmaiden') 植民地時代、和洋折衷の薄暗いお屋敷、閉じ込められた深窓の令嬢、薄布のドレス、真っ白なレース。百合!Oh...What's… Read More
映画 15 Sep 2020 Anna Karenina (2012) 取り敢えずマカロンケース仕上げようと、手を動かしながらNetflixで2012年のアンナ・カレーニナを観る。 中学生の時にざっと読んだ切りなのでうろ覚えだったのだけど、ここは覚えている…という場面ばかりだったので、多分人の心に残る映像化しやすい場面が明確なんだろうな。 舞台、舞踊、絵画と様々な手法で… Read More
耳読書 28 Aug 2020 Great Expectations by Charles Dickens Audibleで。ディケンズは映像化された作品が多いので、話知ってるからなあ…って読まないできちゃったんだけどやっぱり小説は細かな人物描写が本当に素晴らしいな。 まだ序盤だけどジョーがピップのお姉さんに云い返さない理由で自分のお父さんの話をするところ涙が出ちゃった。 マット・ルーカスの朗読も善き。(… Read More
本 8 Jul 2020 服部まゆみ『この闇と光』 読了。久々に日本語の本。 父王からの濃密な愛情と闇に閉ざされた館で育つ囚われの王女。 凝った構成で章ごとに謎が解明していく。 事態の急変後の主人公の戸惑いを通じて虚構と現実のどちらに人の心の『真実』が存在するのか、その危うさに気付かされる。 面白かった。 のですが、私はカバー裏を最初に読んじゃったの… Read More
本 27 May 2020 Neverwhere by Neil Gaiman 今はニール・ゲイマンのNeverwhere読んでるんだけど、お話~!って感じのスピード感。 こういう感じの本を読むのは久々なので、えっまだ本最初の方だけどこんなに色々起こって大丈夫?ってなってる。 ニール・ゲイマンの色々説明しない癪だけど小気味よい不親切さ。中二ハート沸き立つ!(04/03/2020… Read More