The Pigeon by Patrick Süskind

パトリック・ジュースキント『鳩』 読了。表紙の美麗さよ。

ペンギンさんは同じイラストレーターさんの装丁で『香水』も再版していて、既に持っているのにまた欲しくなるので大変ずるい。
(一応買うのは我慢している。)


パリで長年、静かで満ち足りた生活を営む孤独な守衛ジョナタン。 ある朝、一羽の鳩が彼の平安を搔き乱す。 何もかもうまく行かず絶望する日、頭の中の暴風雨に負けて倒れ伏しそうな時。 膜一枚隔てた所にある狂気の凶暴さに、人間の心がどれだけ無力なことか。

ずっとジョナタン頑張れ…って思って読んじゃうし、ラスト近くはジョナタンを抱き締めたくなる。 最後には希望があります。 ほんの77ページの短編。 『何者でもない』人生とか幸福とか孤独とかについて淡々と考えさせられる。 (あの豪華絢爛変態小説『香水』を書いた人と同じ作者とは思えない)

(11/11/2020 過去のツイートから転載+加筆)

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